一昨日の夕方、僕を出迎えるMusume(4歳9ヶ月)が、薄いピンク色のドレスに身を包んでいた。ピアノ発表会のときのモノだ。
夏にはもう着られなくなりそうだから今のうちにと。昨日の昼も家の中はドレスで過ごしたんだそう。
今朝は、来週の登園へ向けた家族内予行演習をした。幼稚園バスが来る時間までに朝ゴハン、着替え、その他もろもろの準備を済ませる。けれども今日は演習なので、Musumeは制服ではなくドレスを着て、僕を見送った。
イツクしむ時間というのはイツでも限られている。
人は、全てには関われない。ナニカを見るうちに、触れるうちに、ソレ以外は通りすぎてゆく。
だから、度が過ぎるなんてコトは無くて。
常識で測る目、利害関係に基づく評価、「大事なコト」を論ずる声。ソウイウモノに囚われず、チカラの限り、自分の愛しいモノへ注げばいい。
ソウすることは、関われないモノへの、通りすぎてゆくモノへの、これから出逢うモノたちへの、誠意ある態度なんじゃないだろうか。僕はソウ思う。
夏の発表会は、「ガラスのくつ」という曲を演奏することになったらしい。
次はシンデレラみたいな青いドレスを着て来てね。って先生が言ってた。ってMusumeが言ってた。って妻が言ってた。
桃色をまとい水色も想う。
未来を、過去を、現在を、しなやかに行き来する。
僕には難しい。
魔法のようだ。